食事補助
福利厚生制度
食事補助の「半分以上」は何の半分?基準になる食事の価額の決め方
2026-09-10

食事補助の非課税判定は、2つの要件とも「食事の価額」から計算します。弁当の購入・社員食堂・運営の外部委託で決め方がどう違うかを、国税庁の資料に沿って整理します。
食事補助を非課税で運用するための条件は、国税庁のタックスアンサー No.2594「食事を支給したとき」に示されています。
役員や使用人に支給する食事は、(1)役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担していること、(2)食事の価額から役員や使用人が負担している金額を差し引いた金額が1か月当たり7,500円(消費税および地方消費税の額を除きます。)以下であること、の2つの要件をどちらも満たしていれば、給与として課税されません。
ここで2回出てくる「食事の価額」が、判定の出発点になります。
では、その食事の価額とは何を指すのか。
弁当を購入して配っている会社と、社員食堂で作っている会社とでは、食事の価額の決め方が違います。この記事では、その決め方を順に整理します。
2つの要件は、どちらも「食事の価額」から計算する
要件を満たしていなければ、食事の価額から役員や使用人の負担している金額を控除した残額が給与として課税されます。
課税されるのは残額であって、食事の価額そのものではありません。
なお、残業または宿日直を行うときに支給する食事は、無料で支給しても給与として課税しなくてもよいことになっています。
金額の当てはめ方にも、決まりがあります。
7,500円以下であるかどうかの判定は、消費税および地方消費税の額を除いた金額をもって行い、その金額に10円未満の端数が生じた場合にはこれを切り捨てることとなります。
軽減税率(8パーセント)と標準税率(10パーセント)が適用される場合の7,500円以下であるかどうかの判定について、国税庁は「食事を支給したときの非課税限度額の判定」を参考とするよう案内しています。
ここまでが、金額を当てはめる側の話です。ここからは、当てはめる元になる食事の価額そのものを見ていきます。
弁当などを購入して支給している場合は、業者に支払う購入金額
弁当などを購入して支給している場合には、業者に支払う購入金額が食事の価額になります。
会社が弁当をいくらで買ったのかが、そのまま判定の出発点になるということです。
請求書や支払の記録は、そのまま確認の材料として残しておきたいところです。
社員食堂などで会社が作った食事は、直接かかった費用の合計額
社員食堂などで会社が作った食事を支給している場合には、食事の材料費や調味料など食事を作るために直接かかった費用の合計額が食事の価額になります。
基準になるのは、食事を作るために直接かかった費用です。
自社で調理している会社は、この費用を集計できる状態になっているかを先に確かめておきたいところです。
運営を外部に委託していても、条件を満たせば材料費で計算できる
社員食堂の運営を外部の業者に委託していると、自社で作った食事とは別の扱いになりそうに思えます。
ところが、会社などが社員食堂の運営を外部の業者に委託している場合であっても、その外部の業者に対して(1)社内の食堂や調理場等の施設を無償で使用させ、かつ、(2)食事の材料等を提供している場合には、食事の材料費や調味料など食事を作るために直接かかった費用の合計額を食事の価額として差し支えありません。
この(2)には、その外部の業者が材料等の仕入れを行うこととしている場合で、その外部の業者が会社に請求する材料費その他の費用の内訳が適正かつ明確に区分されているときを含みます。
つまり、材料を業者の側が仕入れていても、請求の内訳の示され方によっては同じ扱いができるということです。
委託契約を結んでいる会社ほど、契約書と請求書の書き方を先に見ておく意味があります。
出典:国税庁タックスアンサー No.2594「食事を支給したとき」(令和8年4月1日現在法令等)
具体例 ── 1か月当たりの食事の価額が13,000円、本人負担が6,000円のとき
国税庁は、次の具体例を挙げています。
1か月当たりの食事の価額が13,000円で、役員や使用人の負担している金額が6,000円の場合、(1)の要件を満たしていません。
したがって、食事の価額の13,000円と役員や使用人の負担している金額の6,000円との差額の7,000円が、給与として課税されます。
負担してもらった金額が食事の価額の半分に届いていないため、この例は(1)の要件で外れています。
現金で食事代を補助する場合は、扱いが変わる
ここまでは、食事そのものを支給する場合の話です。
食事を支給するのではなく、現金で食事代の補助をする場合には、深夜勤務者に夜食の支給ができないために1食当たり650円(消費税および地方消費税の額を除きます。)以下の金額を支給する場合を除き、補助をする全額が給与として課税されます。
金額を決める前に確かめておきたいこと
自社の食事補助がどの支給のしかたに当たるのかを先に決めておくと、その後の計算で迷いません。
- 弁当などを購入して配っているのか、社内で調理しているのか、運営を委託しているのか
- 調理している場合、材料費や調味料など直接かかった費用を集計できる状態になっているか
- 委託している場合、施設の使わせ方と材料の持ち方が、契約書の上でどう書かれているか
- 委託先からの請求で、材料費その他の費用の内訳が適正かつ明確に区分されているか
- 従業員から徴収している金額が、食事の価額の半分以上を保てているか
いずれも、補助の金額そのものを決める前に確かめられることばかりです。
そして支給のしかたを変えたときは、この確認をやり直すことになります。
まとめ
食事補助の判定は、どちらの要件も食事の価額から計算します。
- 弁当などを購入して支給している場合には、業者に支払う購入金額
- 社員食堂などで会社が作った食事を支給している場合には、食事の材料費や調味料など食事を作るために直接かかった費用の合計額
- 運営を外部の業者に委託している場合であっても、施設を無償で使用させ、かつ食事の材料等を提供しているとき(業者が材料等を仕入れ、請求の内訳が適正かつ明確に区分されているときを含む)は、直接かかった費用の合計額を食事の価額として差し支えありません
そのうえで、役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担し、食事の価額から負担している金額を差し引いた金額が1か月当たり7,500円(消費税および地方消費税の額を除きます。)以下であれば、給与として課税されません。
自社がどの形に当たるのかを決めることが、最初の一歩になります。
どこでも社食について
どこでも社食は、株式会社シンシアージュが提供する法人向けの食事補助サービスです。
社内に社員食堂を持たない企業でも、従業員が食事補助を利用できます。
なお、利用できない店舗・業態が実在し、すべての店舗で使えるわけではありません。
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