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食事補助の非課税枠が7,500円へ|改正後に企業が見直すべきこと
2026-09-01

食事補助の非課税上限が月額7,500円に。改正後に企業が見直すべき従業員負担・税抜での判定・現金支給・在宅勤務者への配り方を、一次情報に沿って整理します。
会社負担の非課税上限は月額7,500円で、2026年4月1日から適用されています。
ただし、変わったのは金額です。
上限だけを見て会社の負担額を増やすと、もう一方の要件を外してしまうことがあります。
この記事では、改正のあとに社内で点検しておきたい箇所を、一次情報が線を引いている範囲に沿って整理します。
まず押さえる:動いたのは金額であって、考え方ではない
改正前は3,500円で、1984年から据え置かれていました。
1984年から2026年までの42年ぶりの見直しにあたります。
金額の水準は大きく動きましたが、この改正で新しい要件が加わったわけではありません。
つまり点検すべきなのは、上限の数字そのものよりも、その数字を使える状態に自社の運用が揃っているかどうかです。
出典:国税庁「食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて」 / 国税庁タックスアンサー No.2594「食事を支給したとき」
見直し① 従業員の負担が半分を下回っていないか
給与として課税されずに済ませるには、次の2つを同時に満たす必要があります。
- 実際に徴収している対価の額が、食事の価額の50%相当額(半分)以上であること
- 食事の価額から対価の額を控除した残額が、1か月当たり7,500円以下であること
根拠は所得税基本通達36-38の2です。
どちらか一方でも満たさない場合は、その全額が給与として課税されます。
ここに、改正のあとでいちばん起きやすい取り違えがあります。
上限が上がったからといって会社の負担だけを厚くすると、従業員の負担割合が半分を下回り、要件そのものを外してしまうからです。
会社の負担を上限いっぱいの月額7,500円まで使うなら、従業員側も同額以上を自分で支払っていることになります。
そのため、見直す対象は会社負担の金額ではなく、従業員負担とセットにした設計だと考えたほうが早いです。
見直し② 金額の集計が税抜になっているか
判定は消費税および地方消費税を除いた金額で行い、10円未満の端数が生じた場合は切り捨てます。
社内の集計が税込のままだと、実際より大きい負担額で判定することになり、上限を超えていると読み違えます。
一方、税抜で揃えたつもりの表に税込の請求額が混ざっていれば、上限内のつもりで超えている状態にもなり得ます。
使っている集計フォーマットを開いて、どちらの金額が入っているかを確かめるところからで十分です。
見直し③ 現金で渡していないか
原則として、現金で食事代を補助した場合は、補助の全額が給与として課税されます。
非課税の対象は食事の現物支給に係る取扱いであるためです。
給与に「食事手当」を上乗せする形で運用している場合、上限が上がってもその枠は使えません。
タックスアンサー No.2594が金銭支給の例外として挙げているのは、深夜勤務者への夜食です。
現物支給ができないために金銭を支給する場合、1回650円以下(改正前は300円)であれば課税されません。
なお、これはこのページが挙げている例外であって、金銭で渡してよい場面が世の中にこれだけ、という意味ではありません。
見直し④ 在宅勤務者への配り方をどう説明できるか
出社しない従業員にどう届けるかは、金額の改正とは別に整理が要る論点です。
国税庁は、在宅勤務者への食券(電子的なものを含む)について、一定の条件を満たせば食事そのものを支給した場合と同視できるという考え方を示しています。
示されている条件は次のとおりです。
- 毎月16,200円分の食券を交付し、従業員はその半額8,100円を支払う
- 利用は在宅勤務を行う日において、会社が契約した特定の飲食店での飲食または飲食料品の購入に限る
- 従業員本人の食事代のみで、親族等への利用や他人への譲渡はできない
- 1回2,500円まで。食事代が食券の額面に満たなくても釣銭を受け取れない
- 未使用分は翌月以降へ繰り越せる。利用可能期間は交付日から1年
これらの条件が満たされれば、その食券の支給は食事そのものを支給した場合と同視することができるものと考えられる、というのが示された答えです。
そのうえで、50%以上を徴収し企業負担が月額7,500円以下という要件を満たすため、給与として課税する必要はないとしています。
あわせて同じ資料は、企業負担額の計算では軽減税率8%と標準税率10%を区分して計算する必要があるとしています。
ここで注意したいのは、この回答が置いている前提のほうです。
在宅勤務者の昼食という設定で、会社が契約した特定の飲食店で、本人だけが、釣銭の出ない形で使う食券が対象になっています。
こうした前提と違う方式にそのまま当てはまるわけではないので、自社の配り方がどの条件に当たるかは、制度設計と運用ごとに確認が要ります。
出典:国税庁「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係)」問12

まとめ:改正後の点検リスト
手を動かす順に並べると、確かめる先は次のとおりです。
- 従業員の負担が、食事の価額の半分以上になっているか
- 会社負担の集計が税抜で、端数の扱いまで揃っているか
- 現金や給与上乗せの形で残っている補助がないか
- 在宅勤務者への配り方が、どの条件に当たるか説明できるか
- 社内規程や従業員への案内文に、改正前の金額が残っていないか
金額の改正そのものへの対応は、上限の数字を差し替えれば終わります。
時間がかかるのは、その数字を実際に使える状態へ運用を寄せていく側です。
どこでも社食について
どこでも社食は、株式会社シンシアージュが提供する法人向けの食事補助サービスです。
社内に社員食堂を持たない企業でも、従業員が食事補助を利用できます。
特定の提携飲食店との個別契約を前提としない方式をとります。
一方で、利用できない店舗・業態が実在します。
すべての店舗で使えるわけではありません。
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