食事補助
福利厚生制度
働く人の平日ランチは1回496円|食事補助の金額はどう決めるか
2026-09-01

働く人の平日ランチ1回あたりの予算は平均496円。最新調査でわかった食べ方ごとの差と、会社が非課税で負担できる月7,500円の上限をあわせて解説します。
働く人が平日の昼食に使う金額が、また過去最高を更新しました。
リクルートのホットペッパーグルメ外食総研が2026年4月10日に公表した「有職者のランチ実態調査」では、平日のランチ1回あたりの予算の全体平均は496円で、4年連続して過去最高額を更新しています。
食事補助の金額は、自社が出せる予算と、税務上の上限から決まります。
ただ、それだけを見ていても、補助が従業員にどう届くのかまでは分かりません。
そこでこの記事では、最新の調査でわかった昼食の実態と、会社が非課税で負担できる金額を並べたうえで、補助額を決める前に何を置いておけばよいのかまで整理します。
平日ランチ1回あたりの予算は、平均496円
調査は2026年3月2日から3月12日にかけて、首都圏・関西圏・東海圏に住む20〜69歳の男女を対象に実施され、そのうち有職者4,444人の回答が集計されています。
平日のランチ1回あたりの予算の全体平均は496円で、前年の485円から11円増えました。
出典:リクルート ホットペッパーグルメ外食総研「有職者のランチ実態調査(2026年3月実施)」
食べ方が違えば、1回の金額も大きく違う
この調査は、ランチの形態ごとに1回あたりの予算も聞いています。
最も高かったのは「出前、デリバリーしたもの」で平均1,472円、次いで「外食店内での食事」が平均1,338円でした。
一方、最も安かったのは「自炊、または家族等が作った食事・弁当」で、平均439円です。
そして、ほとんどの食べ方で前年より金額が増えています。

つまり、同じ金額を補助しても、外食が中心の人と持参の弁当が中心の人とでは、受け取る側の実感はそろいません。
補助額を一律で決めるのであれば、社内でどの食べ方が多いのかを先に知っておく必要があります。
最も多い食べ方は「自炊」、社食・学食は8.6%
平日のランチの食べ方は、次の順になりました。
- 1位「自炊、または家族等が作った食事」30.6%
- 2位「小売店や飲食店で購入した食事」20.7%
- 3位「自分、または家族等が作った弁当」20.2%
- 4位「社食、学食」8.6%
上位に並んだのは、自炊・購入・持参という、社内の食事設備を使わない食べ方です。
また、1年前と比べて増えた食べ方として最も多く挙がったのも「自炊、または家族等が作った食事・弁当」で、18.6%でした。
社員食堂を持っている企業でも、実際に社内で食べている人がどれくらいいるのかは、制度を考える前に確かめておきたいところです。
会社が非課税で負担できるのは、月7,500円まで
ここまでは、従業員が自分で払っている金額の話でした。
では、会社が食事補助として負担できるのはいくらまでか。
会社が負担する部分の非課税上限は、月額7,500円(消費税および地方消費税を除く)です。
この金額は2026年4月1日から適用されており、改正前は3,500円でした。
3,500円は1984年から据え置かれていたため、42年ぶりの見直しにあたります。

ただし、上限の金額さえ守れば非課税になる、という制度ではありません。
所得税基本通達36-38の2により、非課税として扱うには次の2つを同時に満たす必要があります。
- 実際に徴収している対価の額が、食事の価額の50%相当額以上であること
- 食事の価額から対価の額を控除した残額が、1か月当たり7,500円以下であること
どちらか一方でも満たさない場合は、その全額が給与として課税されます。
また、原則として、現金で食事代を補助した場合は、深夜勤務者に夜食を支給できないために1食当たり650円以下を支給する場合を除き、補助の全額が給与として課税されます。
出典:国税庁タックスアンサー No.2594「食事を支給したとき」
2つの条件は、単位が違う
ここまでに出てきた条件を並べると、性質が違うことが分かります。
「本人が50%以上を負担する」は、食事の価額に対する割合です。「7,500円以下」のほうは、1か月当たりの金額として決められています。
割合のほうは、食事の価額が変われば、会社が非課税で負担できる額も一緒に変わります。外食が中心の職場と、持参や自炊が中心の職場とでは、同じ設計にしても金額が違ってきます。この記事の前半で見た金額の差は、そのままここに効いてきます。
一方の月7,500円は定額なので、食べ方には左右されません。
では、どちらが先に上限になるのか。それは1か月の食事の価額がいくらになるかで決まります。ただしその金額は、ここまで見てきた調査にも、非課税の条件のほうにも書かれていません。自社で置く数字です。
補助額を決める前に、確かめておきたいこと
そう考えると、金額そのものより先に決まっていないといけないことが2つあります。
- 社内で多い昼食の価格帯はどこか。外食が中心か、持参や自炊が中心か
- 1か月に何回、この補助を使う想定か
この2つが決まると、1食あたりに乗せられる額と、1か月の合計が7,500円に届くかどうかを、はじめて同じ土俵で見られるようになります。
非課税として扱うための2つの要件は、その設計が固まったあとで確認する順番になります。
まとめ
この記事で見てきたことを、補助額を考える順に並べ直すと次のようになります。
- 平日のランチ1回あたりの予算の全体平均は496円で、4年連続して過去最高額を更新した。ただし食べ方によって金額は大きく違い、「出前、デリバリーしたもの」は平均1,472円、「自炊、または家族等が作った食事・弁当」は平均439円だった
- 会社が非課税で負担できるのは月額7,500円まで。あわせて、従業員本人が食事の価額の50%相当額以上を負担している必要がある
- この2つは単位が違う。割合のほうは社内の食べ方によって効き方が変わり、月額の上限のほうは食べ方に左右されない
- どちらが先に上限になるかは利用回数で決まるので、金額を決める前に「社内で多い価格帯」と「月に何回使うか」を置く
上限は制度が決めますが、その金額が従業員にとってどれだけの意味を持つかは、実際の昼食代との距離で決まります。