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2026年10月1日、パート・有期のルールが変わる|3つの改正点と点検リスト

2026-08-11

2026年10月1日、パート・有期のルールが変わる|3つの改正点と点検リスト

2026年10月1日施行。労働条件通知書に加わる明示事項と、同一労働同一賃金ガイドライン・雇用管理指針の改正点を、厚生労働省の資料から整理します。

パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが、2026年10月1日から変わります。

変わるのは、雇い入れ時の労働条件明示事項の追加、同一労働同一賃金ガイドラインの改正、雇用管理の改善等に関する措置内容の改正の3つです。

このうち、いま使っている労働条件通知書の様式に直接かかわるのは、明示事項の追加です。

違反した者は10万円以下の過料に処されます。

残りは、どのような待遇差が不合理なのかという考え方と、企業に求められる雇用管理上の措置の中身です。

この記事では、施行日までに手をつける順に整理します。

変わるのは法律ではなく、省令と告示

今回動くのは法律そのものではなく、パートタイム・有期雇用労働法の施行規則(省令)と、告示です。

改正後の省令・指針は令和8年4月28日に公布され、同年10月1日から施行・適用されます。

出典:厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ」

労働条件通知書に、明示事項が加わる

パートタイム・有期雇用労働者を雇い入れたときは、「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」「相談窓口」の4つの事項を、書面の交付等により明示することが義務付けられています。

10月1日からは、これに加えて「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる」旨の明示が必要になります。

ここで見落とされやすいのが、対象になる場面です。

明示が必要なのは雇い入れたときで、労働契約の更新時も含みます。

新しく人を採っていない事業所でも、契約の更新があるなら、いま使っている様式を確認しておきましょう。

違反した者は10万円以下の過料に処されます。

厚生労働省のリーフレットは、記載例として「次の窓口に対して通常の労働者との間の待遇の相違(内容・理由)等について説明を求めることができる。」という文と、部署名・担当者職氏名・連絡先の欄を示しています。

改正に対応したモデル労働条件通知書は、同省の特集ページからダウンロードできます。

出典:厚生労働省リーフレット「パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります」

ガイドラインは、判断の分かれ目を具体的に書き足した

このガイドラインは、どのような待遇差が不合理と認められるのかを、考え方と具体例で示したものです。

今回の改正では、裁判例などを踏まえ、賞与、退職手当、各種手当、福利厚生についての記載が見直されました。

新たに書き加えられた主な内容は次のとおりです。

  • 無事故手当 ── 正社員と業務の内容が同一のパートタイム・有期雇用労働者には、正社員と同一の無事故手当を支給しなければなりません
  • 家族手当 ── 労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれるパートタイム・有期雇用労働者には、正社員と同一の家族手当を支給しなければなりません
  • 住宅手当 ── 住宅手当が「転居を伴う配置の変更の有無に応じて支給されるもの」である場合、正社員と同一の転居を伴う配置の変更があるパートタイム・有期雇用労働者には、正社員と同一の住宅手当を支給しなければなりません
  • 夏季冬季休暇 ── パートタイム・有期雇用労働者にも、正社員と同一の夏季冬季休暇を付与しなければなりません
  • 病気休職 ── 正社員に病気休職期間に係る給与の保障を行う場合には、相応に継続的な勤務が見込まれるパートタイム・有期雇用労働者にも、正社員と同一の給与の保障を行わなければなりません
  • 褒賞 ── 褒賞が「一定の期間勤続した労働者に付与するもの」である場合、正社員と同一の期間勤続したパートタイム・有期雇用労働者には、通常の労働者と同一の褒賞を付与しなければなりません

賞与と退職手当については、支給の目的がパートタイム・有期雇用労働者にも当てはまるにもかかわらず、正社員との間の職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた内容を支給しない場合、不合理と認められる可能性があるとされました。

差を埋める方向についても、注意が示されています。

不合理な待遇差を解消する際には、正社員の労働条件を不利益に変更するのではなく、パートタイム・有期雇用労働者の労働条件の改善を図ることが求められます。

出典:厚生労働省リーフレット「パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります」

福利厚生施設は、利用料金や割引率も対象になる

改正後のガイドラインは、通常の労働者と同一の事業所で働く短時間・有期雇用労働者には、通常の労働者と同一の給食施設、休憩室及び更衣室の利用を認めなければならない、としています。

ここまでは改正前からある考え方で、今回加わったのはその先です。

社員食堂のテーブルを囲んで昼食をとる社員たち

改正後は、福利厚生施設の利用料金・割引率等の利用条件についても短時間・有期雇用労働法第8条の適用を受けるものであり、不合理と認められる相違を設けてはならない、と書き加えられました。

新旧対照表は、この追記を「福利厚生施設の利用条件についても、職務の内容等を考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならないことを明確化」したものと説明しています。

社員食堂の利用料金や割引率が雇用形態によって違う場合は、その違いを説明できるかどうかを先に確かめておくとよいでしょう。

食事手当の項目は、今回追加されたものではない

ガイドラインには、労働時間の途中に食事のための休憩時間がある労働者に対する食費の負担補助として支給される食事手当、という項目があります。

そこでは、短時間・有期雇用労働者にも、通常の労働者と同一の食事手当を支給しなければならない、とされています。

新旧対照表を見ると、この項目は改正前から置かれていたものです。

問題とならない例として挙げられているのは、労働時間の途中に昼食のための休憩時間がない短時間労働者に食事手当を支給していない場合です。

問題となる例は、通常の労働者に、有期雇用労働者に比べて食事手当を高く支給している場合です。

出典:厚生労働省「同一労働同一賃金ガイドライン 新旧対照表(解説付き)」

雇用管理指針は、説明の「方法」まで指定する

待遇の相違等について説明するときは、「資料を活用し、口頭により説明する方法」または「説明すべき事項を全て記載した分かりやすい内容の資料を交付する等の方法」のいずれかにより説明することが必要になります。

口頭で説明する場合は、説明に活用した資料等を交付することが望ましいとされています。

デスクの上に資料を広げ、身振りを交えて説明する男性と、それを聞くもう一人の男性

さらに、説明の求めがない場合であっても、労働契約の更新時等に、待遇差の内容・理由に関する分かりやすい資料を交付することや、説明を求めることができることを周知するといった対応を行うことが望ましいとされています。

このほか、物品販売所や駐車場等の施設の利用に関して、パートタイム・有期雇用労働者に対し、便宜の供与の措置を講ずるように配慮しなければならないことも盛り込まれました。

正社員等への転換制度の内容や転換実績については、パートタイム・有期雇用労働者に明示するよう努めるとともに、ウェブサイトへの掲載等により定期的に公表することが望ましいとされています。

出典:厚生労働省Webマガジン「2026年10月からパートタイム・有期雇用のルールが変わります―3つの改正ポイント」

施行までに、どこから手をつけるか

手をつける順番に迷うなら、期限のはっきりしている書類からです。

  • 雇い入れ時と契約更新時に使っている労働条件通知書・雇用契約書に、説明を求めることができる旨の欄があるか
  • その欄に書く相談窓口の部署名・担当者・連絡先が決まっているか
  • 家族手当・住宅手当・無事故手当・褒賞など、支給要件が雇用形態で分かれている手当がないか
  • 夏季冬季休暇や、病気休職期間中の給与の保障が、正社員だけの扱いになっていないか
  • 給食施設・休憩室・更衣室の利用料金や割引率に、雇用形態による差がないか
  • 待遇差を聞かれたときに、そのまま渡せる資料があるか

厚生労働省は、中小企業・小規模事業者等を対象に、働き方改革推進支援センターで社会保険労務士等の専門家が無料で相談に応じているとしています。

まとめ

2026年10月1日から、パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります。

期限に間に合わせる必要があるのは労働条件通知書で、雇い入れ時と契約更新時の明示事項が増え、違反した者は10万円以下の過料に処されます。

そのうえで、手当・休暇・福利厚生施設の利用条件へと点検を広げていくのが、無理のない順番です。

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この記事を掲載しているどこでも社食は、株式会社シンシアージュが提供する法人向けの食事補助サービスです。

社内に社員食堂を持たない企業でも、従業員が食事補助を利用できます。

利用できない店舗・業態が実在するため、すべての店舗で使えるわけではありません。

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