食事補助
福利厚生制度
食事補助制度の導入手順|会社負担額・月額予算を具体例で計算
2026-11-09

食事補助制度を導入する企業向けに、対象者・負担割合・月額上限・月額予算の決め方を解説。20人・50人・100人の計算例と導入前の確認事項を掲載します。
食事補助を福利厚生として導入したいとき、担当者が最初に決めるべきことは「どのサービスを使うか」だけではありません。誰に、どのくらいの食事補助を、どの方法で提供するかによって、会社の予算も運用方法も変わります。
この記事では、食事補助制度を新規導入する企業向けに、対象者・補助割合・月間上限額・運用担当を決める順番と、20人・50人・100人規模の月額予算の試算例を紹介します。税制の一般的な要件とサービスごとの料金は別に整理します。
食事補助制度の導入は、まず5つの項目を決める
最初に決めておくと見積もりや比較がしやすくなるのは、次の5項目です。
- 対象者:全従業員か、特定の勤務形態・部署から始めるか。雇用形態による待遇差も確認する
- 食事補助の方法:社員食堂、置き型、弁当配送、飲食店で利用する方式など
- 会社負担のルール:利用額に対する会社負担割合と、1人あたりの月間補助上限額
- 予算:補助の原資、サービス利用料、初期費用を分ける
- 運用と管理:利用者の追加・停止、従業員負担分の徴収、経理・給与処理を誰が行うか
食事補助制度は「月額1人いくら」と決めるだけでは完結しません。従業員の実際の食事利用額によって会社負担が変わる方式では、補助の上限額と、実際の月間支出額は異なります。
会社負担額は「補助割合」と「上限額」を分けて考える
たとえば、次のような制度を考えます。
- 会社の補助割合:食事利用額の50%
- 会社の月間補助上限額:従業員1人あたり5,000円
- 従業員本人の負担:実際の食事利用額から会社負担分を差し引いた額
この例の計算式は次のとおりです。
会社負担額=「月間食事利用額×50%」と「5,000円」の小さい方
従業員負担額=月間食事利用額-会社負担額
- 1人の月間食事利用額が6,000円の場合:会社負担額3,000円、従業員負担額3,000円
- 1人の月間食事利用額が10,000円の場合:会社負担額5,000円、従業員負担額5,000円
- 1人の月間食事利用額が16,000円の場合:会社負担額5,000円、従業員負担額11,000円
食事の利用額が多くなっても、会社負担は月5,000円を超えない設計です。一方、従業員の自己負担は利用額に応じて変動します。
これは制度設計を説明するための計算例です。税務上の非課税が自動的に認められることを示すものではありません。支給方法や実際の運用条件によって税務上の判断は異なります。
従業員20人・50人・100人の場合、月額予算はいくらか
会社の補助上限額を1人月5,000円にした場合、補助原資の上限は従業員数によって次のようになります。
- 20人の場合:会社が負担する補助原資の月間上限は100,000円(5,000円×20人)
- 50人の場合:会社が負担する補助原資の月間上限は250,000円(5,000円×50人)
- 100人の場合:会社が負担する補助原資の月間上限は500,000円(5,000円×100人)
これは補助原資だけの上限試算で、実際の請求金額とは異なります。全員が毎月上限まで利用するとは限らず、さらに導入するサービスによって利用料・初期費用などが別に発生します。
予算を作成するときは、補助原資とサービス利用料を同じ項目にまとめず、別行で管理するのがおすすめです。税抜・税込の表示条件もそろえて比較しましょう。
どこでも社食を利用する場合のサービス利用料
どこでも社食の月額利用料は、利用登録した従業員1人あたり500円(税抜)で、最低月額利用料は10,000円(税抜)です。初期設定費とカード発行手数料、企業が負担する食事補助の原資は別途必要です。
月額利用料は、利用登録した従業員の人数によって変わります。20人未満でも利用できますが、その場合も月額利用料は最低10,000円(税抜)です。補助原資・サービス利用料・初期費用を分けたうえで、自社の想定人数に合わせて検討してください。自社の利用人数での具体的な金額は、資料またはお問い合わせでご確認いただけます。
制度を決める前に、非課税の条件も確認する
国税庁のタックスアンサー No.2594によると、使用者が役員や従業員に食事を支給する場合、所得税上、給与として課税されないための一般的な要件は次の2つです。
- 役員・従業員が食事の価額の半分以上を負担していること。
- 食事価額から本人負担額を差し引いた額が、1人あたり月額7,500円(消費税・地方消費税を除く)以下であること。
2026年4月1日から、2つ目の要件の上限は従来の月3,500円から月7,500円に変更されました。なお、現金で食事代を渡す場合などは取扱いが異なります。
大切なのは、補助割合と上限額を数値上満たすことだけでなく、実際の支給方法が税務上どのように扱われるかを確認することです。どこでも社食を含む特定のカード方式に、上記要件だけで非課税が自動適用されると断定するものではありません。
制度変更の背景や非課税上限については、食事補助の非課税枠が7,500円へ|改正後に企業が見直すべきことでも解説しています。
出典:国税庁 タックスアンサー No.2594「食事を支給したとき」 / 経済産業省「食事支給に係る所得税の非課税限度額」
食事補助の提供方式は、勤務場所と運用負担で選ぶ
同じ「食事補助」でも、食事を提供する場所や運用方法には違いがあります。
- 社員食堂:厨房・スペース・運営体制・利用する従業員の勤務場所を確認する
- 置き型社食:設置場所・補充の手間・利用可能な拠点・商品の種類を確認する
- 弁当配送・販売:配送可能な拠点・受取時間・弁当メニューの選択肢を確認する
- 飲食店利用型:対応する飲食店の範囲・使えない店舗条件・会社に残る業務を確認する
オフィスに食堂や商品を置くことが合理的な場合もあれば、外勤者や拠点が分かれている企業では、飲食店利用型を含めて比較する価値があります。どの方式にも向き・不向きがあり、単一の方法がすべての企業に最適とは限りません。
方式ごとの一般的な違いは、社員食堂の代わりになる食事補助サービス|比較の見方と費用の考え方をご覧ください。
導入までの5ステップ
ステップ1:対象者と現状の課題を整理する。本社・支店・外勤者の勤務形態、対象人数、従業員が普段どこで食事を取るかを確認します。
ステップ2:会社負担のルールを仮決めする。補助割合と月間補助上限額を分け、従業員本人の負担額も試算します。
ステップ3:費用を3つに分けて比較する。食事補助の原資、月額サービス利用料、初期費用を分けます。必要な運営作業や給与・経理処理も比較対象です。
ステップ4:社内ルールと運用方法を確認する。対象者、利用ルール、従業員負担の徴収方法、申込・利用停止の手順、税務上の取扱いを確認します。給与から本人負担額を控除する場合は、賃金控除に関する必要な手続きも確認してください。
ステップ5:サービスの条件を確認して導入計画を決める。利用場所・料金・初期費用・利用開始までの手順を確認し、社内の担当部署と決裁フローに合わせて進めます。
まとめ|補助の原資と利用料を分けて検討する
食事補助制度の導入では、サービス名から決めるよりも、対象者・会社負担割合・月間補助上限額・運用方法を先に整理した方が、比較と予算作成が進めやすくなります。
どこでも社食は、従業員が専用カードを使い、クレジットカード決済に対応する飲食店で食事を購入できるサービスです。利用できない店舗・業態もあります。企業側では補助ルールなどを設定し、利用実績をもとに月1回まとめて請求内容を確認します。従業員の自己負担額の徴収、税務・会計・給与の処理は企業側で行います。
「自社ならいくらかかるか」「従業員が普段使う飲食店で利用できるか」を具体的に確認したい場合は、資料からご確認いただけます。
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