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最低賃金はいつから上がる?2026年度の目安と企業が確認すること
2026-08-26

2026年度の最低賃金の目安はAランク54円、B・Cランク56円。全国加重平均1,176円の意味、都道府県ごとに違う発効年月日、確認する範囲を整理します。
2026年度(令和8年度)の地域別最低賃金額改定の目安が、令和8年7月28日に開かれた第75回中央最低賃金審議会で答申されました。
引上げ額の目安は、Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円です。
ただし、この目安がそのまま自社の時給になるわけではありません。実際に適用される額も、それが効き始める日も、都道府県ごとに決まります。
改定に備えて総務・人事が確認することを、順番に整理します。
今年度の目安は、Aランク54円、B・Cランク56円
目安額は、Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円です。
都道府県は経済実態に応じてA・B・Cの3つのランクに分けられており、現在、Aランクで6都府県、Bランクで28道府県、Cランクで13県となっています。
Aランクは、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪の6都府県です。引上げ額の目安が最も小さいのは、このAランクにあたります。
出典:厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について」
「全国加重平均1,176円」は、確定した金額ではない
報道でよく目にする1,176円という数字には、条件が付いています。
厚生労働省は、仮に目安どおりに各都道府県で引上げが行われた場合の全国加重平均は1,176円となる、としています。
この場合、全国加重平均の上昇額は55円(昨年度は66円)、引上げ率に換算すると4.9%(昨年度は6.3%)となります。
そして、金額を決めるのは中央の審議会ではありません。各地方最低賃金審議会が調査審議のうえ答申を行い、各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定します。
目安は、地方の審議会に示される参考です。自社に適用される額は、都道府県ごとの決定を見るまで分かりません。
発効年月日は、都道府県ごとに違う
改定額がいつから効くのかも、全国で揃っていません。
厚生労働省の特設サイト「地域別最低賃金全国一覧」では、都道府県名・最低賃金時間額・発効年月日が並べて公表されています。
令和7年度の改定を見ると、栃木県の発効年月日は令和7年10月1日、秋田県は令和8年3月31日でした。同じ年度の改定でも、発効の時期にはおよそ半年の開きがありました。
「最低賃金は10月から上がる」と決め打ちすると、自社の発効年月日を取り違えます。一覧を見るときは、時間額の欄だけでなく、発効年月日の欄まで確認してください。
確認するのは、時給の数字だけではない
次に見るのは、比べる相手の賃金です。支給額の合計をそのまま時間額に直して比べる、という計算にはなりません。

最低賃金の対象となるのは毎月支払われる基本的な賃金であり、残業代やボーナスは含まれません。
厚生労働省は、最低賃金を計算する場合には、実際に支払われる賃金から次の賃金を除外したものが対象になる、としています。
- 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
- 1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
- 所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)
- 所定労働日以外の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)
- 午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)
- 精皆勤手当、通勤手当及び家族手当
通勤手当や家族手当を含めれば足りている、という確認の仕方はできません。
対象は、パートもアルバイトも含む
誰の賃金を見るのか、という範囲も確認しておきます。

地域別最低賃金は、パートタイマー、アルバイト、臨時、嘱託など雇用形態や呼称に関係なく、各都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に適用されます。
正社員の給与だけを見て確認を終えると、時間額が最低賃金に近い人ほど点検から漏れます。
下回っていた場合はどうなるか
最低賃金制度は、最低賃金法に基づき国が賃金の最低額を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です。
仮に最低賃金額より低い賃金を労働者、使用者双方の合意の上で定めても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額と同様の定めをしたものとみなされます。
使用者が労働者に最低賃金未満の賃金しか支払っていない場合には、使用者は労働者に対してその差額を支払わなくてはなりません。
さらに、地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(50万円以下の罰金)が定められています。
まとめ
今年度の引上げ額の目安は、Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円でした。
ここから先は、都道府県ごとの話になります。確認する順番は次のとおりです。
- 自社の事業場がある都道府県の時間額と、発効年月日を一覧で確認する
- 雇用形態にかかわらず、その事業場で働く人の賃金を対象に点検する
- 比べる賃金から、賞与・割増賃金・精皆勤手当・通勤手当・家族手当を除く
- 発効年月日までに、下回る人が出ないよう時間額を見直す
目安の数字を追うだけでは、自社の期限は分かりません。見るべきは、自社の都道府県の発効年月日です。
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